• 「ガラスの戦士」を終えて②
    下記、今回のパンフレット寄稿文から転載(タイトルは変更)する。 本気の創作プロセス 我々はオリジナルミュージカルにこだわる。私が本学で指導を始めた2011年度から毎年オリジナル作品を上演し続け、すでに1時間作品が3本、2時間作品が4本。独りよがりの作品ではなく、奇をてらった作品でもない。演劇の伝統手法に従い、人間の生と業、人生の喜びと感動、それらを舞台に生み出すための作品づくりに我々は心血を注ぐ。学生はそ...
  • 「ガラスの戦士」を終えて ①
    「学生の出演とは思えないクオリティの高さ」。ここ数年いただく作品への評価ではあるが、今回ほど多くの方に驚きの声をあげられたことはない。特にプロダクションや劇場関係者は驚嘆されたらしい。「いくら評判が良いと言っても、所詮、大学の卒業公演」の思いがあったろう。ところがとんでもなかったということか。教育関係の方から寄せられた感想メールも一つ。「3/9(土)のミュージカル、鑑賞させていただきました。もう本当に...
  • 平成最後の大晦日に
    大晦日。1年を振り返る。今年はDAIONミュージカル公演だけでなく、コンサート、ワークショップ等々、有難いことに外部からの依頼が多く、例年よりも忙しい1年となった。特筆すべき点を3つ挙げる。◆その1 「空の向こうの物語」今年の3月にDAIONミュージカル作品として本学オペラハウスで上演された作品であるが、同作品の小学生と高校生の貸し切り公演がそれぞれ実現した。(共に本学オペラハウスで上演)◆その2 「リトル・...
  • 追悼 浅利先生
    浅利慶太先生が亡くなられた。享年85歳。私の演劇の師。 今、私は師の顔写真が載る新聞の切り抜きを手にしている。43年前のものだ。ふっくらした頬、遠くを見据えた瞳。その下の2段組みの記事で、師はインタビューに応えてこう結ぶ。「思想を優先させ、芸の修業を切り落とし、その上、観客を忘れた、クスリくさい新劇なるものは、もういらないんです」。自分達を批判する相手を真っ向から切り返していた。この記事を読んだことで、...
  • Vol.10 追悼 日下武史さん 羽鳥三実広
    大先輩、日下さんが逝かれた。劇団四季の創立メンバーであり、常に第一線の舞台に立たれ、数々の賞も受けられた演劇界の至宝、「日下武史」氏。 今から42年前。1975年12月のある日。私は東京・渋谷にある「パルコ劇場」の3列目、中ほどの席に座り、「エクウス」の初演を観劇していた。はちきれんばかりのエネルギーで舞台上を所狭しと演じるのは市村正親さん。その市村さんと対峙し、エリート医師の苦悩や現代人が抱える心の闇を映...