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Vol.11 チームDAION     松田ひろ子

松田ひろ子
09 /18 2017

夏が終わり、後期が始まりました。
皆さんは、有意義な夏を過ごしましたか?
ミュージカル・コースとしては、ゆかた祭りで梅田のお客さんを前にパフォーマンスしたり、
草津の子どもたちのワークショップでアシスタント業務をこなしてくれたり。
夏を振り返ると、皆で乗り切り、とても良い経験をさせてもらったなぁと思います。

そして、9月の集中講義から年度末公演の作品創作に入りました。
今年度の作品は、第2回試演会作品「マダム・オズ」を下敷きに書き直された、2幕ものの作品。
作品タイトル「空からやってきた天使(仮題)」
音楽は「マダム・オズ」同様、やはりクラシック音楽をモチーフに作曲編曲しております。

5年前「マダム・オズ」の音楽を担当したときのことを少しお話したいと思います。
当時私は、「DAIONミュージカルのオリジナル作品らしさ」とは・・・
という事に強くこだわっていました。
全てのナンバーをクラシックのメロディで紡ぐ事を思いつき、
先ず「Sky&Cloud」のテーマ曲が出来ました。
今もこの曲が歌い継がれていることを嬉しく思いますが、
曲を作っている時は結構大変だったのを覚えています。
自由に作曲するのと違い、「こんな感じ・・・」とイメージしたものにハマるクラシック曲を探し、
アレンジし歌詞にはめていかなければなりません。
しかし、クラシック音楽を聴けば聴くほど作品の深さに気付き、
作曲家がどんなことを感じ、伝えたかったのかと考えると、
作業が楽しくなってきました。

そして、今年度はそれをリメイクする。
勿論、新しいナンバーもたくさんあります。
以前と同じナンバーだけど、編曲しなおすものもあります。
集中講義中には、音楽スタッフはもちろん、
皆で「あ~でもない、こ~でもない」と音楽を検討することができ、
とても有意義な時間となったように思います。
特に感じたのは、学生(俳優)が積極的に作品作りに参加してくれていること。
羽鳥さんから「ミュージカル創作は本を2次元から3次元にする作業」と指導がありましたが、
俳優がその作業を積極的にしてくれると、音楽担当としてはイメージが掴みやすい。
却下になることもあるけれど、思い切ってやってくれると、
方向性が良いのか?違うのか?を判断できる。
何が言いたいのかというと、ミュージカルは決して一人では出来ないんだと改めて感じ、
「チームDAION」で創るんだということ。

3月本番まで時間があるようでない。
スタッフも俳優も、今、目の前に与えられている課題、役割にしっかりと向き合い、
個人としても、全体としても少しでもレベルアップできるようにやっていきましょう!
そして、クラシック音楽のように、何年も何十年も歌い継がれる作品を作れますように(笑)!
言うのは自由!夢は大きく!

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Vol.6 夢を叶える場所   松田ひろ子

松田ひろ子
12 /30 2016
先日、卒業が迫った学生の一人が出演するというお芝居に誘ってくれて、
年末でお休みだったこともあり観に行くことにした。
彼女は、大学の勉強にとどまらず外部のお芝居のワークショップなどを
精力的に受講しているようだ。

若い芝居好きの人たちの集まりなのだろう。。。メッセージが伝わってきたし、
何よりも皆さんの一生懸命な姿が輝いていた。

その中で彼女の存在感は非常に自然なものだった。
もちろん、彼女も含め皆が若く、どのシーンでも
「その人物で存在する」という事が出来ていたわけではなかったと思う。
しかし、彼女は不思議な存在感があった。

その理由を考えたときに、私は嬉しかった。
芝居の基本が理解できているのだ。
「発声・台詞の内容・相手を受けとる」などだろうか。

我々ミュージカルコースは、決して派手なコースではない。
2年間での基礎の徹底。
みな華やかな舞台や俳優さん、歌い手さんを夢見て、憧れて入学してきたに違いない。
しかし、地味な基礎訓練の繰り返し。言われることも同じ事ばかり。
学外での公演や本番に目が向くことは当然だろう。
大抵はそういう場合、本番に立つこと、拍手をもらう事で満足し、
次第に基礎を大切にしなくなっていく。勘違いしてしまうのだ。
だから、学生を外のイベントに声掛けすることは、いつも慎重さと見極めを強いられる。

彼女は、外で舞台に立つことで自分を一歩成長させることのできる人材だった。
いや、外の舞台というよりも、与えられた勉強の場の一つ一つを大切にできる人材なんだろう。
外の稽古が忙しいからといって、普段の授業をおろそかにしない。
むしろ、我々の授業を外でも活かせているんだと確信し、非常に嬉しかった。
演出家や指導者によって、全く違う事を言われることもあるだろう。
それを、自分なりに噛み砕き、お客さんにどうしたら一番伝わるかを自分で考える。

私がプロと言われる劇団に入り、学んだことは多くあったが、
その中の一つにこの言葉がある。
「舞台は自分の夢を叶える場所じゃない。お客様に夢を与える場所だ。」

この世界を目指すきっかけは人それぞれだと思う。
歌やダンス、表現することが楽しい、好き。
あるいは華やかな舞台で輝きたい。お客さんに喜んでもらいたい。
その為に、もっと上手くなりたいと思う。
だから頑張って勉強する。

舞台を目指す若い後輩たちに言いたい。
勉強に行き詰った時、また逆に舞台に立たせてもらえるチャンスをもらった時、
再度思い返してほしい。

上手くなりたいのは何故か?舞台に立ちたいのは何故か?
舞台で自分が拍手をもらうためではない。
自分の夢を叶えるためではない。

我々の仕事は、観に来てくれた人を元気づけ、勇気を与え、
癒し、楽しさを与えることが出来る仕事。

その為に自己研鑽し続ける。
「人のために生きなさい」
「未来につながる ええもんを 繋いで繋いで 渡そうやん」

DAIONミュージカル作品のテーマになっている。
これは、舞台の仕事だけに言えることではない。
どの仕事でも通じる。

今年度卒業していく学生たちに、もう一度胸に刻んでほしい。
そして、次の世代を担ってほしいと思う。

Vol.2 ひろがり     松田ひろ子

松田ひろ子
09 /09 2016
夏が終わる。
今朝、空を見上げると鱗雲、秋を感じる。

ブログの立ち上がり1回目の投稿は『発声について』にしようと考えていたけど、気が変わった。。。


先週、素晴らしい体験をした。
我々の仲間、橋本亜美に奨められて、あるコンサートに行った。
『大山咲み(えみ)』
高木正勝さんの音楽。

もちろん、CMや映画に音楽を提供されているので、我々1度は耳にしたことがあると思う。

始まる前から私の期待は高まっていた。

開演し、すーっと一人の男性が暗闇から登場、彼だ!
ピアノの単音と彼の声だけで始まったけど、なんと言って良いかわからない、言葉にできない。
でも、不思議な空気感が漂い、どんどん音が増え、重なっていく。

観客・会場全体に彼らの音が沁み込んでいく。
音が渦巻いたり一本の線になったり。


職業柄、なぜ私たちはこの音楽に呑み込まれているのか、考えてみた。

私たちが持っている感覚、、、平穏、郷愁、繋がり、躍動、、、さまざまな感覚がある。

彼らが感じている“何か”が音となって我々に届き、我々の“何か”に共鳴している。

地面から沸き起こる音、天から降り注ぐ音。
映像や照明効果とあいまって、私の回りを駆け回る。


ひたすら自然な彼から、溢れ出す音楽が広がり・・・広がり・・・広がり・・・会場からはみ出そうとしている。
いや、はみ出していた。

途中、紙芝居やダンス、アイヌ音楽も挟まり、
とにかく、自分自身の疲れた感覚が削ぎ落とされていった。


気がついたら終演となっていた。
時計を見ると2時間半も経ってる!
休憩なしで!

驚きと、興奮の状態で帰路についた。


ふと考えた。
私が今任されているミュージカル音楽も、人間の情感を共感してもらうこと。取り囲んでいる環境や状況を映像として想像させるもののはず。


素晴らしいヒントを頂いたような気がする。

daionmusical

徒然(つれづれ)DAION ミュージカル」へ ようこそ!
大阪音楽大学ミュージカルコースのスタッフ陣が、日常の中で感じた事、考えたこと、新たに発見したことを書き連ねていきます。